魔法紀行 原点 〜鎌倉ビーチ編〜
2006年の夏。ふらっとどこかに行って、その辺にいる知らないヒトに魔法を見せて、ステキな笑顔でその場を共有できたらいいな。もともと目立つのは苦手だし。
そんなことを思っていたのか、、、フォトグラファーを目指していた女の子と、中高の同級生をドライバーとして連れて出かけました。
客寄せをして稼ぐ大道芸でもなく、ちゃんとしたマジックをしっかり魅せる訳でもなく。
ただ、その場の空気に溶け込んでちょっとした魔法を披露して、雑談して、笑顔で一体になる。
非日常の空間を創り込んで楽しませるエンターテイメント。エンターテイナー。その対極。
みんなの日常の中にひょっこり現れて、同じ空気感の中で笑顔を共有し、いなくなる。
でも、日常の中で見たささやかな魔法はみんなの記憶に残る、そうだったらいいなぁ。
この頃からぼんやりと自分のやりたいことが見えてきていたのかもしれません。
お前なんかプロじゃない、エンターテイナー失格、マジシャンの恥、色々なことを言われましたが、僕が欲しいのはプロマジシャンという肩書きでも、一流エンターテイナーの称号でもなくて、マジックを通してやりたいことをやることだったんです。
5年経った今こうして思い出すと、あんまり成長していない自分がいるわけですが、少なくとも続けていて良かったな、と思うのです。
この「魔法紀行」という物理的なメリットが一切無い活動をマジシャンとしての活動のモチベーションの中心に据えて来たからこそ今の人間関係が出来上がっています。
気づけば、もうオジさんと呼ばれる歳。
この際とことん自分が気持ちよいことをやってやろうと思います。
2011/09/06 KOJI
PHOTO : Minami Sano
